よいおねえさんのためのえほん。
ロンブラKIGURUMIシリーズです。
続きにSS。
「やあ、くまさん。ここじゃ はじめて みる おかお ですね。
いっしょに あそびませんか?」
「こんにちは。うさぎさん。はじめまして。
いっしょに あそびたい のです が、わたし は あなた とは
いっしょに あそべない のです」
「どうして どうして どうしてですか?」
「わたし には たいせつな ごしゅじんさま が いるのです。
そのかた の おいいつけ で あまり ほかのひと と なかよく しては
ならないと つよく いいつけられている から なのです」
「ふうん。たいへん たいへん たいへん ですねえ。」
「わたし には ながくて するどい つめ が あって、
ちかづく ひと みんな を きず つけて しまうから です」
「ええ? ながくて するどい つめ なんか どこにも みあたりません よ?」
「いま は みえないように しているだけです。いつでも わたし は
その つめ を だすこと が できるのです」
「そう なんですか。でも でも でも ぼく は あなた と いっしょに あそびたいな」
「わたし が どんなに するどい つめ を もっていても?」
「ええ。つめ なんか どこにも みあたりませんよ」
「あるひ とつぜん いなくなった としても?」
「ええ。たいせつな ごしゅじんさま の ところに かえるだけ でしょ?
それまで いっしょに あそびましょう」
「………………………………………………」
「………………………………………」
「………………………………」
「……くまさん?」
「…………あなたの なまえ は なんと いうのですか?」
「ぼく は 『ぶらー』! この もり いちばん の はやくち で、
かけっこが とっても とっても とっても とくいなんですよ!」
「わたし の なまえ は 『ろんぐあーむ』。どうぞ、よろしく。ぶらー」
「わあい。うれしいな。それじゃあ さっそく なに を して あそびましょうか」
「そうですねえ。なんだか おなか の あたりが もやもや するので
そこの しげみ の おく で すこし だけ やすめたら うれしい の ですが」
「たいへん たいへん たいへん ですね! おなか が いたい の ですか?
それでは そこの しげみ まで いっしょ に いっしょ に いっしょ に
いきましょう」
こうして うさぎさん は くまさん に たべられて しまいましたとさ
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